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春の山菜の種類と採れる時期
春の山菜採りのシーズンが始まります。
山菜とは、文字通り、山に自生する食べることの出来る植物です。
ワラビやゼンマイ、タラの芽やふきのとう、これらは、今ではスーパーで手に入るものも多いですし、誰もが耳にしたことのあるものじゃないでしょうか。
人の手によって作られた野菜と違って、野生の中で自生している各種類の山菜は、採れる時期はほんの一瞬。アクがあったりして、サラダにしてもりもりと食べたりする物ではありませんが、山菜が持つ独特の風味は体が欲する季節の食事でもあります。
言って見れば先日紹介した筍も山菜の一つとも呼べるでしょう。過ごしやすく良い気候になれば、体を動かしたくなるワケで、春の味覚、山菜が美味しい、体も欲するということです。
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筍と同じで、日本には所有者のいない山林はなく、勝手に他人の山へ入って採ることは慎まなければなりません。
また、これが一番怖いのですが、よく似た容姿の山菜の片方が有毒のものであったり、素人が見かけで判断できないものも多数あるという事は認識して置く必要があります。
以下、私が住む大阪近郊で採ることの出来る代表的な山菜です。これらは山菜のほんの一部、経験者と出かければ驚くほど沢山の山菜が採れることに驚くはずです。
ふきのとう
ふきのとうは雪ノ下から顔をだすぐらい、早くから採れる山菜で、野山を散策していて、最も早く春の訪れを感じさせてくれるものです。
ほろ苦い春の味は、天ぷらにして塩で、細かく刻んでフキ味噌にするのが定番でご飯のお供にお茶うけにと食卓に春を運ぶ一品となります。
タラの芽
春の山菜といえば、必ず出てくるのがタラの芽じゃないかと思います。タラの芽といえば天ぷら。ほろ苦さとほんのり甘い春の香りが広がるタラの芽は、正に春の山菜の王様。
今では栽培されたタラの芽を始めとする山菜が市場に出回る様になりました。
機会があれば是非栽培されたタラの芽と野生のタラの芽を食べ比べて見てください。自然下のタラの芽の味わい深さは栽培された物とは比べるべくもありません。
こしあぶら
4月の上旬から5月の下旬まで、山菜の天ぷらといえばタラの芽とこしあぶらと呼ばれるぐらい、人気の高い山菜がこしあぶらです。
タラの芽は知名度があがりすぎて、近郊ではなかなか入手困難な山菜となってしまいましたが、こしあぶらはまだまだ沢山あって、夕食分ぐらいは簡単に採れる逸品です。
天ぷらでいただくのがおすすめです。
わらび
ゴールデンウィークを過ぎるころに近郊の里山にも自生している人気の山菜です。
市販されている物は殆どが外国産であったり、栽培された加工物が一年を通じてスーパーでてにはいりますが、自然下のわらびの豊かな風味は格別です。
煮物に炒め物、天ぷらに炊き込みご飯、わらびのレシピは無限です。
つくし
つくしもまた春を知らせる風物詩、メジャーな山菜の一つです。3月を過ぎると、私の住む大阪市内でも淀川の河川敷へいくと採ることが出来るほど、どこにでも自生します。
採ってきたつくしは、はかまの部分を取り除き、よく洗って料理します。
子供の頃はよくつくしを採ってきてはかまを取り除くまでが私の仕事。卵とじなどにして貰って食べました。
天ぷらにしたり甘辛く煮付けたり、美味しいとかいうよりも、自分で採ってきた物を食べることが出来るというのが楽しく嬉しい春の遊びでした。
春の山菜の豆知識
山菜に関する色々を紹介していきます。
アク抜きの方法
山菜の美味しさはアクがあるから、あの独特の風味として春の味覚を楽しむことが出来るわけです。ワラビやゼンマイ、タラの芽などポピュラーな山菜は例外なくアクが強い山菜です。
灰汁や重曹を使ってアク抜きという作業が必要となります。
少々めんどくさいぐらいで、難しいことはまったくなく、以下アク抜きの方法を紹介しておきます。
灰汁が手に入るなら灰汁で山菜を茹でて落し蓋をして一晩置きます。灰汁は木灰に熱湯を注いて一晩置き、上澄みを使います。
木灰をたっぷりと山菜にまぶして熱湯をかけ、落し蓋をして冷ましてもアク抜きは出来ます。
重曹を使う際には、たっぷりのお湯で茹で、火を止める直前に重曹をいれて落し蓋をして、そのまま冷まします。
塩漬けや乾燥させることでもアクは抜けるので、ワラビやゼンマイなどは昔から塩漬けされ保存されました。アク抜きと保存が一度に出来る昔の人の知恵ですね。
春の山菜レシピ
てんぷら
天ぷらは山菜のレシピのなかではお手軽で美味しい食べ方だと思います。
揚げることでアクが抜けるので、山菜の天ぷらの定番である、タラの芽やこしあぶらなどアクの強い山菜も、そのまま天ぷらにする事でほろ苦い美味しい天ぷらをいただくことが出来ます。