安産祈願の中山寺の梅林

中山寺と戌の日の参拝

安産祈願の中山寺

真言宗中山寺派大本山 山号は紫雲山。本尊は十一面観音、西国三十三所第24番札所というのが中山寺。聖徳太子が建立して、現在の本堂は豊臣秀頼が再建したとか、日本で唯一の明治天皇勅願所であるなど、とてつもなく立派なお寺です。

七百体以上の羅漢さんが立ち並ぶ五百羅漢堂、閻魔堂、大願塔に大師堂や開山堂ほか小さなお堂や別院も多く、全てをお参りして歩くには、かなりの時間を要するでしょう。

とはいえ、関西の人間は安産祈願の中山さんと親しげに呼び、「腹帯を貰いに中山さんへ」「元気な子が生まれたお礼参りに」と若い夫婦から中山さんの名前を聞くと、順調なのだなとほっとするのです。

安産祈願の中山寺

妊娠5カ月目の戌の日に安産祈願をしに行くのが一般的なルール。

戌(いぬ)は安産多産で知られている為、この日に安産を祈願します。残念ながら私が次に中山さんに腹帯を貰いに行くのは孫のためでしょうが、こうした日本古来から伝わるルールは嫌いではありません。

余談になりますが、はじめて中山さんへお参りする方はびっくりすると思います。

各所にエスカレーターなどが配備され、クチの悪い関西の人間は、「さすが、ようさん人が来て儲かってるなー」などと笑いますが、さにあらず、よく見渡せば、授乳室やおむつ交換台までがあります。

一年中妊婦さんや新生児を抱えた若い夫婦が参拝するための心遣いなのです。こういった心遣いが行き届いているからこそ、沢山の人が訪れるということなのです。

 

中山寺の梅林

安産祈願の中山寺

腹帯を貰いに、という以外にも境内の中山観音公園の梅林は有名です。毎年3月第1日曜に「梅まつり」が行われます。

お堂をバックにした梅の花もなかなかのものですが、公園内の斜面を埋め尽くす梅の花の様は圧巻で、梅林だけでも約1000本の梅の木があるそう。豊後、摩耶紅梅、千鳥紅梅、鹿児島紅梅、白加賀、玉梅といった品種が植えられています。

安産祈願の中山寺

この梅園の梅は、梅シロップ(みやすうめ)や梅酒(紫雲)として加工されて、本堂の前で限定販売されます。みやすうめというのは【御・安産・恵】、紫雲というのは、中山寺の山号である、【紫雲山】に因んだもの。どちらも、中山寺の観音様に見守られて育った希少なものです。

一度おみやげとしていただいた事がありますが、梅シロップが絶品、とにかく香りが素晴らしくて、機会があればぜひお試しください。

中山寺の梅の花は、例年2月下旬から3月の中旬頃まで楽しめます。

中山寺へのアクセスと駐車場情報

阪急宝塚線 中山観音駅から北へ歩いて直ぐです。(10~15分ぐらいですが、JRの中山寺からだとちょっと距離があります)

車でのアクセスも、駅の周りには3時間500円程のパーキングが幾つかあるのでリーズナブルに参拝出来ますが、戌の日などはのんびり出かけると満車になってしまう事も多いので注意しましょう。

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